資格と開業の知識0の常勤会社員が
爬虫類ブリーダーになるには?
令和2年以降の動物取扱責任者の認可と開業
開業

雇用を行う場合に必要なこと②届出・税務・保険【開業】

『あにまるハンド。』です。

前回に引き続き、個人事業主が従業員を雇用する話です。今回はその際の注意点を説明していきます。特に申請や税務関連、保険関連を記載します。個人事業を拡張させ、良い雇用関係を築いていきたいですね。

本記事では、開業(個人事業・フリーランス)に興味があるけど、「何をすればいいのか」「どんな準備が必要か」を知りたい方向けです。過去記事はカテゴリ(開業)を参照ください。

人を雇用するときにすべきこと

届出:
従業員の届出手続きを行い、労働契約書を作成し、年次有給休暇や労働条件の変更に関する届出を行う

税務:
従業員の給与から税金を差し引き、納税義務を果たす必要がある

保険:
労災保険、健康保険、厚生年金への加入が義務であり、従業員の安全と福利厚生を保障する

本記事は最新版 開業から1年目までの個人事業・フリーランスの始め方と手続き・税金|望月重樹(著)」を参考に『あにまるハンド。』の理解で記載しております。

個人事業・フリーランスを対象に、開業までから1年目の手続きがわかりやすく記載されています。全体は約300ページで「開業の準備」と「手続き」で100ページ前後の分量でした。

届出

雇用主は従業員の届出手続きを行い、労働契約書を作成し、年次有給休暇労働条件の変更に関する届出を行う必要があります。一つずつ解説します。

従業員の届出手続き

新規雇用時や変更があった場合、まず労働条件について合意した内容を書面で残します。この書面は「労働契約書」「雇用条件通知書」のいずれかの形式になります。従業員は所在地の労働局や労働基準監督署などの公的機関に届出を行う必要があります。

※労働契約書:労働条件を記入した書面に個人事業主と従業員の双方が署名する形式
※雇用条件通知書:個人事業主側が一方的に労働条件を通知する形式

労働契約書は双方の同意を得て作成される必要があります。重要な項目としては、雇用形態、給与、勤務時間、休日、労働条件が含まれます。

労働条件通知書 参考 記入例|厚生労働省

年次休暇や労働条件の変更

雇用主は従業員の年次有給休暇の付与や労働条件の変更に関する届出手続きを適切に行う必要があります。年次有給休は、法律や労働基準に基づき、従業員が取得できる権利を遵守し、適切な手続きを行います。

労働条件の変更が必要な場合(例:勤務時間の変更)も雇用主は適切な届出手続きを行い、合意を得る必要があります。

就業規則

就業規則は従業員と雇用主の間の労働条件や労働組織に関する規定をまとめた文書です。雇用主が従業員に提供する労働条件や権利、義務、勤務時間、休暇、賃金、労働安全衛生などについて明確に規定されています。

従業員が常時10名(含:パート・バイト)を超える場合、雇用者は労働基準法(89,90条)に従い就業規則を届け出る必要があります。

労働基準法|e-Gov法令検索

 

税務

雇用主は従業員の給与から税金を差し引き、納税義務を果たす必要があります。雇用が発生した場合は、1か月以内に所轄の税務署に「給与支払事務所等の開設届出書」の提出が必要です。

端的には給与支払い事務を行う事業所であることを税務署に通知することが理由となります。この届出書を提出すると、税務署から源泉所得税の納付書が送られてきます。

源泉所得税とは

源泉所得税は、給与や報酬などの所得が支払われる際に、雇用主が、従業員から源泉徴収する形で課税される税金です。

具体的には、給与支払いや報酬支払いを行う際に、源泉所得税の額を計算し、その額を支払いから差し引いて税金として納める仕組みです。源泉所得税は、個人の所得税の一形態であり、所得受領者が年末に確定申告をする際に調整されます。

源泉所得税は、所得受領者の所得額や所得税率に基づいて計算されます。源泉所得税の納税は、給与支払いを行う雇用主や報酬支払いを行う事業主などが責任を持ち、法定期限内(翌月10日まで)に納税する必要があります。

この期限に遅れた場合は、不納付加算税という税金が源泉所得税に対して5%加算されます。

また、従業員が10人常時未満の場合は「源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書」を提出することで、年2回にまとめることで納付頻度を減らすことが可能です。

給与に対する源泉所得税の金額は「給与所得の源泉徴収税額表」から確認ができます。

やよいの給与明細 オンライン

従業員が家族の場合

雇用する従業員が家族、即ち生計を一にする配偶者その他の親族の場合は給与を経費にするための制約があります。

端的には青色事業専従者の定義を満たす必要があります。青色事業専従者となった上で、「青色事業専従者の給与」として認められる要件を満たす必要があります。こちらの提出期限は確定申告同様に3月15日頃となります。

青色事業専従者とは、次の要件のいずれにも該当する人をいいます。

  • 青色申告者と生計を一にする配偶者その他の親族であること。
  • その年の12月31日現在で年齢が15歳以上であること。
  • その年を通じて6月を超える期間(一定の場合には事業に従事することができる期間の2分の1を超える期間)、その青色申告者の営む事業に専ら従事していること。
    事業専従者給与とは(青色申告の場合)|国税庁

年末調整

従業員を雇った場合、「年末調整」が必要になります。個人事業主自身は確定申告で納税の演算を行いますが、従業員はこの年末調整で年間の所得税を正しく計算する必要があります。

所得税・住民税の年末調整

年末調整とは、給与や報酬の支払いを受ける従業員の所得税や住民税の納税額を、個人事業主が事前に計算し、その結果を年末に従業員に通知する手続きです。個人事業主は、従業員から年末調整のための必要な情報を収集し、所定の申告書類を作成して納税額を計算します。個人事業主の所得税はこちらを確認ください。

なお、年末調整を行うには「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」を毎年事前に提出していることが条件になります。

そのほか、「給与取得者の保険料控除申告書」および「給与所得者の基礎控除申告書兼給与取得者の配偶者控除等申告書兼所得金額調整控除申告書」の提出が必要です。

給与支払報告書の提出

年末調整を行う際には、給与支払報告書の提出も必要です。この報告書には、従業員ごとの支払い金額や源泉徴収税額などが記載されます。個人事業主は、給与支払報告書を作成し、年度終了後に税務署に提出することで、所得税・住民税の納税情報を届けます。

保険

社会保険制度は、労働者やその家族を社会的リスクから保護するために設けられた制度です。目的に応じて、大きく社会保険労働保険に分けられます。社会保険は労働者やその家族を病気やケガ、老齢などのリスクから保護するための制度であり、労働保険は労働者のけがなどから雇用主の責任を肩代わりしたり、労働者が雇用関係の終了や失業時に経済的な安定を提供するための制度です。

社会保険

主な社会保険には健康保険、厚生年金が含まれます。これらの社会保険は、雇用者による従業員の保険料負担と国や地方自治体による補助金などによって運営されています。こちらの記事も参照ください。

また、社会保険に加入する事務所には「強制適用事業所」と「任意適用事業所」に分けられます。

適用事業所と被保険者|日本年機構

労働保険

労働保険とは労災保険と雇用保険の総省になります。

労災保険は従業員が負傷したり、疾病や傷害、被害にあった場合の本人や遺族への保険給付を行う制度です。

雇用保険は従業員が失業した場合などに必要な給付を行います。再就職の援助も目的とした制度で、週20時間以上働く従業員を1人でも雇っている場合は加入が必要です。

労働保険の加入手続き

労働保険の加入手続きは労働基準監督署公共職業安定所で行います。手続き順序など煩雑なため、本記事での記載が難しく詳細は「労働保険の成立|厚生労働省」を確認いただければと思います。

 

以上、個人事業主の雇用に届出、税務、保険について記載いたしました。

本記事は以下の書籍を参考に作成しています。

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA